ディスクブレーキとスルーアクスルについて

近年はどこのバイクメーカーもディスクブレーキ仕様というものが増えてきています。今後もその傾向は変わらず、ますます進んでいくと思います。

リムブレーキ仕様のホイールやフレームを持っているのであればすぐにディスク化に向けて動くということはできないかと思いますが、リムブレーキ仕様の機材をあまり持っていないのであればすぐにでもディスクブレーキ仕様の機材に少しづつシフトしていった方が、今後のことも考えるといいかと思います。

リムブレーキ仕様のロードバイクしか持っていないという人向けに、ディスクブレーキロードバイクとはどのようなものなのかを簡単に紹介していきたいと思います。

クイックリリースとスルーアクスル

クイックリリース(別名クリックレリーズ、QRと記載することもある)とはクイックレバーを使い、ホイールの脱着を簡単に行うようにしたものです。ロードレースなどでパンクした場合、ホイールの交換を行う際、名前のとおり素早く脱着できるように考え出された方式です。

規格はフロント100mm、リア130mmが一般的になっています。(中にはリアだけ135mmという規格もある)

一方スルーアクスルは以前からマウンテンバイクには使われていた規格。アクスルボルトを使い、ホイールとフレームをネジでがっちり固定するため、クイックリリースよりも剛性が上がります。その反面、クイックリリースのときに得られていたホイールの簡単な脱着はボルトのため、簡単には出来ないようになっています。

規格はフロント100mm、リア142mmが現在の主流です。(ターマックSL5のディスク仕様など一部に135mm規格もあり)

また、ディスクブレーキだからといってすべてのロードバイクがスルーアクスルとは限りません。一部ディスクロードの出始めのころはクイックリリース固定式のロードバイクも存在していました。

クイックリリースのディスクブレーキ仕様ロードバイクがない理由

なぜクイックリリース仕様のロードバイクがないのでしょうか?(完全にないわけではないですが、ほぼ皆無)

原因の一つにディスクブレーキのストッピングパワーが強力だからということが挙げられます。

ロードバイクはブレーキをかけたときにかかるホイールの動きは回転部分を止めることにより、上部に力がかかることは想像できると思います。

ということは、ホイールはブレーキを掛けるたびにホイールが外れる方向に力がかかっているということです。

スルーアクスルだとクイックリリースのようにフレーム側に切り欠きがありません。そのためフレームとホイールががっちり固定させることができます。

強力なストッピングパワーと言われるディスクロードでもフレームを壊してまで力が逃げることはありえません。

クイックリリースは切り欠きがあることで素早くホイールを脱着させることができる点が長年ロードバイクで使われてきた要因でもありますが、ことディスクブレーキの場合は簡単に外せることが逆にあだとなっているのです。

スルーアクスルはフレーム専用品

スルーアクスルボルト

クイックリリース仕様のロードバイクに乗っている人には考えにくいことかもしれませんが、リムブレーキ仕様(クイックリリース式)ロードバイクのホイールには必ずクイックリリースがついてきます。

普通なことですが、ディスクブレーキ仕様(スルーアクスル式)ロードバイクのホイールにはスルーアクスルは付属されていません。

ディスクブレーキロードバイクを購入してもスルーアクスルボルトは付属されないのです。

スルーアクスルも近年はフロント100mm、リア142mmと統一されつつありますが、寸法が同じでもネジピッチがメーカーによって違うんです。

あまりないパターンと思いますが、スルーアクスルボルトを忘れてきたので、知り合いから借りて使うということは必ずできるわけではないと覚えておいてください。

これはたとえ同じメーカーであっても油断は禁物、全くの同車種であればそのまま使えますが、シクロクロスロードと通常のロードバイクではネジピッチが違うものを使っている可能性も考えられます。

間違えてネジピッチの違うものを取り付けしてしまった場合、フレーム側のねじを壊してしまい、最悪フレームが使えなくなってしまう可能性もあります。

ちなみに所有しているVENGE PROはネジピッチが1.0です。(他メーカーでは1.5や1.75、2.0というネジ規格も存在するようです。)

純正品を使えば間違いないのですが、他メーカー品を使う場合はネジピッチにも注意して購入しましょう。

VENGEのねじピッチは1.0

ブレーキパッドについて

ディスクブレーキパッドには、純正ブレーキに標準でセットされているレジン式と、よりストッピングパワーを求めたメタル式の2種類が存在します。

元々リムブレーキよりもストッピングパワーが強力と言われているディスクブレーキなので、あえてさらに強力なメタルパッドを使うことはあまりないとは思いますが、念のため紹介しておきます。

フィン付きレジン式ディスクブレーキパッド

フィン付き型式はL03A。以前の型式はL02A、モデルチェンジで耐久性等が向上しています。

レジン式は樹脂でできているため安価、またメタルに比べ音鳴りが少なく、ブレーキの利き方もマイルド。

一方金属のメタルパッドに比べ樹脂のため熱ダレが起こりやすいと言えます。

フィン付きメタル式ディスクブレーキパッド

L02A

フィン付き型式はL04C。メタルとは名前の通り金属が入っているのでローターとがっちり食い込みます。ブレーキ性能はピカイチです。また雨の日でもパッドが水を吸い込むことがないので、ブレーキ性能はほとんど変わりません。安心して使えると思います。また、金属なので樹脂パッドのレジンに比べ熱ダレはおこりにくくなっています。

一方、金属同士が直接触れ合うことにより音鳴りが発生しやすいという特性もあります。また同じ金属同士の摩擦となるので、ローターへの攻撃性が高いので、ディスクローターの痛みが早くなります。

またローターのグレードによってはメタルバッド非対応のものも存在します。装着前にメタルパッドが対応しているか確認する必要があります。基本105以上のグレードのローターはメタルパッドに対応しています。

ホイール脱着時などの注意事項

特にレジンパッドは油分を吸収します。ローターに手で触れるなど、油などを付着させることは厳禁。ついてしまった場合はすぐにふき取りしましょう。油をついたままにするとパッドに付着し、ブレーキのたびに音鳴りが発生するようになります。このようになってしまったらブレーキパッドを交換するしか解決方法はありません。

またホイールを外して運搬する場合、ディスクローターは薄い金属でできていますので、少しぶつけただけで簡単に歪みます。特にもともとフロントホイールはダンシングするだけでもパッドとローターが振れやすいので、ディスクローター部分には養生してゆがみが発生しない様に最善の注意を払うことが必要です。

まとめ

ディスクロードにも規格がいろいろあったり、扱いに注意しなければいけないなど、面倒なことも多いですが、この強力なストッピングパワーは一度乗ったらリムブレーキ仕様のロードバイクをあえて購入したいとは思わないでしょう。

前も後ろも同じ引きの力で、ワイヤーの抵抗をほとんど感じないブレーキは快適です。下りも力を入れずに確実に減速できます。パッドなどのランニングコストはワイヤー式に比べ高いことは間違いないですが、それでもパッドも大した金額ではないのでお金で困ることもないかと思います。

次購入するバイクはディスクにした方がいいですよ♪